ハンググライダー日本代表選手・鈴木由路が語る空の魅力vol7【感動の階段】section2
鈴木由路||アスリート

【感動の階段】


ハンググライダーは感動的な瞬間の連続である。


 初めて足が浮いた瞬間。
 それは背中に羽が生えた瞬間である。


  初めて山の頂きから飛んだ瞬間。
 それは空という新しい世界に飛び込んだ瞬間である。


  初めて山々を上空から眺めた瞬間。
 それはヒトからトリに生まれ変わった瞬間である。


 

 初めて上空2000mを超えた瞬間。
 それは自分が地球という星の上で生きていることを知る瞬間である。


 

ハンググライダーという翼を手に入れた時から、感動で出来た階段をひとつひとつ登っている。


 

詩:鈴木由路


今回も僕がハンググライダーを始めて3年の間に感じた感動を元に作った詩からお話します。

全8回に渡って綴っている『ハンググライダー日本代表選手・鈴木由路が語る空の魅力vol7』の第2節です。


「初めて山の頂きから飛んだ瞬間。
 それは空という新しい世界に飛び込んだ瞬間である。」

講習場でテイクオフとランディングが確実にできるようになると、いよいよライセンス取得となる。
ようやく山の上から飛べる。
講習場では20秒くらいのフライトだが、山頂から飛ぶと5分は空中にいられる。


300mの山の頂上。グライダーを持って構える。
テイクオフの練習は何度もやった。自信はある。

少し深呼吸し、講習場の感覚を思い出しながら走る。
足が浮き、地面や森がどんどん離れていく。


「    」


なんて表現したらよいだろう。

前を見れば遠くに広がる景色。
右にも左にも景色が広がっている。
気付けば後ろも下も全てが遠くに見える。


そう。ここは空。僕は今、「空」と言う新しい世界で風に乗っている。

ハンググライダーの魅力 初飛び


僕はハンググライダー選手として「世界選手権でメダル獲得」を目指している傍ら、ハンググライダーの普及活動にも力を注いでいます。

「自然や地球を肌で感じることができて、普段の生活では絶対に出会えない感動を味わえる、こんなにも楽しいスポーツをなんでみんなやらないんだろう?みんなもやればいいのに。」
こんな想いからたくさんの人にハンググライダーの魅力を伝え続けていきます。